そして、決行の日。
その場を娘に見せるわけにはいかないので、平日、娘が幼稚園に行っている間に行うことにした。
妻は、両親に「話をしに行くから、外出しないように」と伝え、私も有休を取り、指定した時間に妻の両親の家に向かった。
ここで何をするつもりかと言うと、「毒になる親」という本に書いてあるとおり、毒親に思いのたけをぶつけて絶縁宣言するのである。完全に絶縁するためにも、溜まった感情を吐き出し、子どもの頃に受けた虐待を親にぶつけ返すのだと思う。ここを中途半端にせず、思いっきりやらなければ、絶縁も中途半端になりそうだ。
ところが・・。
両親の家の近くまで行き、車をコインパーキングに停め、いざ絶縁しに両親の家へ向かおうとしたその時、妻は言った。
「心の準備が出来るまで、ちょっと待って」
